
ポジショニングの考え方(2)
今回は、本ブログで今まで触れてきていない内容をお届けしたいと思います。
医療従事者で特別養護老人ホームや訪問事業などで、よく議論することが多いのではないでしょうか、“ポジショニングの考え方”についてご説明させて頂きます。
前回のポジショニングの考え方(1)では、拘縮予防の頭頸部の位置について説明しました。
https://kengo-brain-science.com/?p=911
今回は、前回に続き肩甲帯や骨盤帯の部分を考えていきます。
肩甲骨がベッドより宙に浮いている場合とベッド面に接地している場合には、変な力が入らないですよね?
所謂、過度の努力量を要することを抑制する事への考え方が必要となるかと思います。したがって、肩甲骨をクッションで覆うことで上肢の筋緊張が抜ける事があります。
また、骨盤と下肢の関係性も同様のことが言えます。
さらに下肢に関しては、膝関節屈曲位・足関節底屈位となっている可能性があります。
ここで、その状態を実施して自身で感じてみましょう。
この位置関係で姿勢を保持する事は、とても窮屈に感じるのではないでしょうか?
これは、この姿勢であると踵部と仙骨部での支点となることも問題になることが言われています。
したがって、ここでのクッションの用い方も上肢と同様に対応する+支点支持ではなく、面での支持にすることで、下肢の筋緊張亢進を抑制できることがあります。
これらより、筋緊張が高い方に筋緊張が亢進した状態でリハ介入を実施するよりも、先ずはポジショニングを実施することで筋緊張を緩和⇒関節可動域運動を実施した方が効率的に進むことがあるかもしれません。
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