
子供の産み分け率81%を科学する
男の子と女の子の違い
まずは男の子と女の子の違いを染色体で説明していきます。
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遺伝子決定に関わる染色体を性染色体と呼び一般的にはX染色体とY染色体があります(専門的にはX染色体、Y染色体、Z染色体、W染色体の4種類あります)。
X Y型の場合は男の子、X X型の場合は女の子になります。
卵子はX染色体のみで、精子にはY染色体とX染色体があります。
そして、Y染色体の精子が卵子と受精した場合は男の子、X染色体の精子が卵子と受精した場合は女の子が生まれるということになります。
Y染色体とX染色体の精子には違った特徴があります。
Y染色体の精子(受精した場合は男の子)は、足は速いですが、寿命が短く、酸性に弱い特徴を持っています。
一方でX染色体の精子(受精した場合は男の子)は、足は遅いですが、寿命が長く、酸性に強い特徴を持っています。

このY染色体の精子は酸性に弱く、X染色体の精子は酸性に強いという特徴がこの後に大きく関係してきます。
女性の膣の中
女性の膣の中は常にpH3.4〜4.5の酸性に保たれています。
pHは「水素イオン指数」のことで、その液体が酸性かアルカリ性かを示す尺度です。pHが小さければ酸性、大きければアルカリ性でpH7が中性になります。
人間の血液はpH7.35〜7.45に保たれています。
しかし、ある時に女性に膣の中がアルカリ性に変わることがわかっています。
1つ目が排卵日にアルカリ性になることがわかっています。
2つ目がオーガズムを感じるとアルカリ性になることがわかっています。

そして、Y染色体の精子は酸性に弱く、X染色体の精子は酸性に強いと説明しました。
つまり、膣の中が酸性の時は酸性に強いX染色体が活発になるためXX型が受精しやすいため女の子が生まれやすく、アルカリ性に傾く排卵日とオーガズムを感じたときはXY型が受精しやすいため男の子が生まれやすいということになります。
そのため、産み分け方を指導しているクリニックなどのホームページを見てみると男の子の産み分け方は排卵日に性交をする、女性はオーガズムを感じた方が良いと書かれており、女の子の産み分け方法は排卵日の2,3日前に性交をする、女性はオーガズムを感じない方が良いと書かれています。
オーガズムとは
ここでオーガズムについて説明しておきます。
オーガズムとは、性的緊張から突然の解放のことであり、骨盤まわりの筋肉のリズミカルな痙攣を伴い、強い快感を生んだ後に弛緩状態に至ることと定義されています。
つまり、性的絶頂やイクことを意味しています。
性的刺激に対する生理的反応は4段階に分かれます。
「興奮期」
「プラトー期」
「オーガズム期」
「解放期」
また、男性と女性では生理的反応が異なってくることがわかっています。
男性の場合は、ほとんど全ての人が興奮期→プラトー期→オーガズム期→解放期の順番に反応があります。


一方で女性の場合は、さまざまなパターンがあることがわかっています。
Aのパターンでは男性と同じように興奮期→プラトー期→オーガズム期→解放期の順番に反応があります。
Bのパターンでは興奮期→プラトー期があり、オーガズム期がなく、そのまま解放期に移行していく反応になります。
Cパターンでは興奮期からプラトー期がなく、急にオーガズム期に移行してその後、急激に解放期となる反応になります。

ここで1つの疑問が生まれます。
オーガズムを感じる女性はどれくらいの割合いるのだろうか?
女性はいくつかのパターンの生理的反応を示しますが、オーガズムを感じない女性がいることも上記で説明しました。
また、オーガズムを感じると膣の中はアルカリ性になる。つまり男の子が生まれやすくなります。
しかし、オーガズムを感じなければ膣の中は酸性のままで女の子が生まれやすくなるのかということにもなってきます。
女性がオーガズムを感じる割合はどれくらいなのかを調べてみるといくつかの報告があります。
ある論文では、陰茎を膣に挿入してからオーガズムに達する女性は全体の約35%に過ぎないと報告しています。
また、他の論文では、性交だけでオーガズムに達することができる女性は約20%に過ぎず、大多数の女性は陰核への何らかの直接的な刺激を必要とすると報告しています。
さらに、女性はオーガズムに達するまでに平均で20分間の刺激と興奮を必要とすると報告しています。
つまり、約65〜80%の女性はオーガズムを感じにくい、または感じないということを意味しています。
そのため、オーガズムだけでは男女の産み分けは難しいように感じます。
そこで、オーガズム以外の産み分け方法として母親の食生活と性交のタイミングに着目した論文を以下で紹介していきます。
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タイトル:Female gender pre-selection by maternal diet in combination with timing of sexual intercourse -a prospective study.
著者:Noorlander AM, Geraedts JPM, Melissen JBM.
雑誌:Reproductive BioMedicine Online. 2010;21:794-802.
まず、この論文が母親の食生活(妊娠前にどのような食べ物を摂取していたか)と性交のタイミングに着目した背景について説明していきます。
性交のタイミングについては、最初に部分のも説明したように女性の膣の中は常に酸性に保たれていますが、排卵日にはアルカリ性になることが科学的に証明されています。
そして、母親の食生活については、過去の研究で3人以上の女児がいて、男児がいない母親の食事を調べたところマグネシウムとカルシウムの摂取が多いことがわかりました。また、740名の大規模な研究では、男児がいる母親の食事を調べたところナトリウムとカリウムの摂取が多いことがわかりました。
上記のことを踏まえると、以下の仮説になります。
女児の産み分けには、
- 排卵日前に性交すること
- カルシウムとマグネシウムが多く、ナトリウムとカリウムが少ない食生活にすること
男児の産み分けには、
- 排卵日に性交すること
- ナトリウムとカリウムが多く、カルシウムとマグネシウムが少ない食生活にすること
しかし、これらの先行研究にはいくつかの疑問点があります。
第一に、女児や男児が既に生まれている人を対象にしているため、過去の食事や性交についての調査を行っているため、条件がすべて一致しているわけではなく欠損データが多い。
第二に、食事をどのように制限していたのかがわからない。
第三に、性交のタイミングに不明瞭な点がある。
つまり、過去の数年前のことを思い出してもらって調査しているので記憶が曖昧だったり、また人それぞれで条件が違ってくるので本当に食生活の影響なのかがわからないといった問題が出てきます。
そのため、全ての人が同じ条件で女児を妊娠・出産する確率を高める検証を行いました。
したがって、本研究の目的は、排卵前の性交とカルシウムとマグネシウムが多く、ナトリウムとカリウムが少ない食生活によって女児を妊娠・出産する確率を検証しました。
方法
参加者は127組の夫婦を対象に行いました。
性交のアドバイス
・排卵を正確に予測できるように月に4〜6回で下記の項目を記録してもらいました。
・基礎体温
・子宮頸管粘液の一貫性
・子宮頸管の位置
・子宮口の直径
・子宮頸管の質感
・さらに正確な排卵を予測するために尿中LH定性に基づく家庭用排卵予測試験を用いました。
・性交は定期的に行うように指導し、排卵予定日の2日前から数日後までの期間は控えるように指導しました。
食事のアドバイス
・すべての食品は基本的に塩分を含まないもので、特にカリウムの多いジャガイモの摂取は制限しました。
・乳製品は1日500g/日を摂取するように指導しました。
・また、パン、野菜、果物、肉、米、パスタなどは通常の食事に保たれていました。
・食事制限は妊娠予定日の9週間前から施行しました。また、食事制限開始して5週目で血液検査を行い、ナトリウム値が140mmol/L以上の下降、血清カルシウム濃度が0.1mmol/L以上増加しているかを確認した。さらに、妊娠確定後(2〜3日以内)に再度血液検査を行い、数値が変化していないかを確認しました。

結果
合計で172組がこの研究に参加しましたが、最終的に解析に用いたのは78組でした。
172組のうち63組が治療を中止しました。その理由は、計画外妊娠が9組、妊娠しないことへの焦りが8組、不妊の問題が3組、治療が厳しすぎるが5組、個人的な事情や離婚が12組で病気が8組、流産のための中止が11組、その他が7組でした。
さらに、出産はしたが食事両方が開始されていないが8組、必要最低条件の9週間の食事療法が行われていないが8組、妊娠後の血液サンプルが採取されていないが12組、排卵検査が行われていないが3組の合計31組がプロトコル違反のために解析から除外されました。
そして、食事管理がしっかりできた、かつ性交タイミングが合った組は32組でそのうち、女児の出産が26組、男児の出産が6組でした。つまり、排卵前(排卵日の2日前)の性交とカルシウムとマグネシウムが多く、ナトリウムとカリウムが少ない食生活によって女児を出産した確率は81%ということになります。

その他の確率は以下になります。
・食事管理がしっかりできたが、性交タイミングが違っていた組が5組でそのうち、女児の出産が1組、男児の出産が4組でした。つまり、女児を出産した確率は20%になります。
・食事管理はできていなかったが、性交タイミングが合っていた組が30組でそのうち、女児の出産が9組、男児の出産が21組でした。つまり、女児を出産した確率は30%になります。
・食事管理もできておらず、性交タイミングが違っていた組が11組でそのうち、女児の出産が1組、男児の出産が10組でした。つまり、女児を出産した確率は9%になります。
下記の図は性交のタイミング、つまり排卵日の何日前に性交したら女児が生まれやすいかを示した結果になります。
結果は排卵日の3日前または4日前に性交すると女児が生まれやすいことがわかりました。

まとめ
・この記事では、母親の食事と性交タイミングの組み合わせによって81%の確率で女児を出産できる可能性を示した論文を紹介しました。
・女児を授かりたい場合
・排卵日の3または4日前に性交する。
・マグネシウムとカルシウムが多い食材を中心に摂取する。
マグネシウムが多い食材
そば、バナナ、のり、ひじき、まめ、豆腐、ごま、わかめ、魚、しいたけ、イチジク、牡蠣、納豆、とうもろこし
カルシウムが多い食材
牛乳、ヨーグルト、チーズ、シシャモ、干しエビ
・男児を授かりたい場合
・排卵日に性交する。
・ナトリウムとカリウムが多い食材を中心に摂取する。
カリウムとナトリウムが多い食材
ジャガイモ、サツマイモ、カボチャ、トマト、キャベツ、ほうれん草、人参、スイカ、アーモンド、オレンジ

参考文献
・Shettles, L.B., 1970. Factors influencing sex ratios. Int. J. Gynecol. Obstet. 8, 643–647.
・Meston C, Sipski M, Levin RJ, Hull EM. Women’s orgasm. Annual review of sex research. 2004:785-850.
・Archer J, Lloyd B. Sex and Gender. Cambridge university press 2002:85-88.
・Otto, Herbert A. New Orgasm Options: Expanding Sexual Pleasure. 1998.
・Dissatisfied. Tips to reach the Big O Climax is possible for every woman, and men can help them get there. 2011.