
知っていると便利なフィボナッチ数列
本日は、脳科学や心理学の内容ではなく、ご存知の人も多いかと思いますが、自然界に多く存在する数列であるフィボナッチ数列について書きたいと思います。
タイトル:Fibonacci numbers: A population dynamics perspective.
著者:Supriatna AK, Carnia E, Ndii MZ.
雑誌:Heliyon. 2019; 5(1); e01130.
0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597, 2584, 4181, 6765, 10946,・・・
これがフィボナッチ数列ですが、どういう原理で並んでいるのでしょか?
これはその数字の前の2つの数字の和がその数字になる法則で並んでいます。
例えば、5であれば前の2つの数字は2と3であり、足すと5になり、377であれば前の2つの数字は144と233であり、足すと377になります。
これを数式で表すと
α1 = α2 = 1
αn+2 = αn+1 + αn(n >=1)
になります。
これはイタリアの数学者であるレオナルド・フィボナッチが提唱した数列です。
フィボナッチが考案した有名な問題として、ウサギの問題があります。
この問題の条件は以下の2つです。
・1つがい(雄雌の組み)のウサギは、産まれてから2ヶ月後から毎月1つがいずつのウサギを産む
・ウサギが死ぬことはない
この問題を図で表すと以下になります。

このように0ヶ月では1つがい、1ヶ月後ではまだ子供を産まないので1つがい、2ヶ月後は1つがいの子供を産むため2つがいになり、3ヶ月後では3つがい、4ヶ月後では5つがい、5ヶ月後では8つがいというようにフィボナッチ数列の順で増えていきます。
また、フィボナッチ数列を使えば数学の問題も簡単に解けることができます。
例えば、階段を1歩か2歩(1段飛ばし)で上がるとき、10段の階段の上がり方は何通りあるでしょうか?
これは1つずつ数えていく方法でもできますが、時間がかかってしまいます。
ここでのポイントは、上がり方は1歩または2歩の2パターンあるということです。
1段目への上がり方は1通り
2段目への上がり方は1段目から1歩で上がる方法と0段目から2歩で上がる方法の2通り
では、3段目への上がり方を考えたときに3段目へ上がるためには1段目か2段目にいることになります。
つまり、1段目へ上がる方法+2段目へ上がる方法の和になることがわかります。
1段目への上がり方は1通り、2段目への上がり方は2通りになるので3段目へ上がる方法は1+2で3通りになります。
では、4段目への上がり方をこの要領で考えると2段目への上がり方は2通り、3段目への上がり方は3通りになるので2+3で5通りになります。
5段目は3+5で8通り
6段目は5+8で13通り
7段目は8+13で21通り
8段目は13+21で34通り
9段目は21+34で55通り
10段目は34+55で89通り
つまり10段の階段の上がり方は89通りになり、これはフィボナッチ数列の数字になることがわかります。
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また、この数列は自然界に多数存在していることがわかっています。
例えば、花びらの多くのフィボナッチ数列の数字であることが多いです。
ユリやアヤメは3枚、サクラソウは5枚、コスモスは8枚、他多数

さらに、ほとんどの木の枝分かれや私たちの気管支の枝分かれ、肝臓の血管の枝分かれなどはフィボラッチ数列によって枝分かれしていくことがわかっています。
さらには、フィボナッチ数列の隣り合う数字の比は1 : 1.6になることがわかっています。
例えば、34 : 55 = 1 : 1.61764、233 : 377 = 1 : 1.61802
この1 : 1.6は黄金比と呼ばれており、人が最も美しいと感じる割合になっています。
この黄金比はクレジットカードの縦と横の比であったり、ピラミッドの高さ:底辺が1 : 1.6、ミロのヴィーナスの彫刻やモナリザの絵もこの黄金比になっています。
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